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フリーコラム~ID野球はなぜ面白かったのか?野村野球はミステリー小説



好みは人それぞれだ。
ただ、私はスワローズファンであると同時に、野村監督の野球が好きだった。
ID野球と呼ばれた、スワローズ時代の野村野球。
今のデータを中心とした、日本のプロ野球の源流のような野球だ。
現在では、プロの球団であれば、どこでも多くのデータをもっている。
素人でさえも、プロ野球のデータを集められる。
しかし、なにか野村野球とは違うもののように感じてしまう。
野村監督が永眠し、あらためて90年代のスワローズの野球の、なにが楽しいと感じられたのか?
もちろん、ある程度のことは考えてきた。
個人的に出てきた答えはある。
それを、SNSなどで発信はしてきたが、ひとつの区切りとしてまとめて書いておくことにした。

同じ相手と何度も当たるプロ野球にとって、データは非常に大切なものだ。
しかし、数字だけで物事は計れるものではなく、集計されたデータをどう使うかということが、本来もっとも必要だと考えている。

野村監督が亡くなり、追悼番組がいくつか放送された。
その番組の話題の中で、ミーティングの長さや中身は語られてはいたが、それと同時に多かったのは、最終的には「気合と根性」の人だったというものだった。
まずここに面白さがある。
気合と根性というのは、感情的なものだ。
それでありながら、掲げているテーマはデータ野球。
相反するものだ。
しかし相反しているからこそ、野村監督はいったんデータを咀嚼し、自分の中に入れてから、納得するものを選手に伝えていたように思える。
一度、自分の中へ入っているからこそ、数字という平面的なものが、立体的に選手に伝わったのだろう。
そして自らの欠点といっていた「情」の部分を打ち消すにも役立った。
選手に伝えるためのデータであり、自分の感情を抑えるものにもなっていた。
変な言葉かもしれないが、IDを訳すと、愛とデータの野球。
数字に感情がこもった野球だったように思える。

そしてもうひとつは、データを基にしてアイデアを練るというのも野村野球の特徴だった。
「セオリー」という言葉を野村監督はよく使ったが、いいかえれば野球の常識というものだろう。
非常識という言葉はあるが、野村監督の場合は常識を知ったうえで、そこから外れたものを策として託してくる。
相手もプロである以上、セオリーは知っている。
だからこそ裏をかきやすい。
この場合のIDは、アイデア野球となる。

数字で出たものをそのまま当てはめて行けば、それ以上のものは生まれない。
勝負に運はつきもので、セオリーだけで勝てるのは戦力をもったチームだけだ。
弱者の戦略と野村監督は口にしていたが、データの通りにするのではなく、そこに感性を加えた。
数字だけを追いかけてしまえば、そこで思考は止まってしまう。
感性を働かせるための、材料としてデータを使っていた。

そしてデータに関しても、なぜそうなるのか?を考えていたように思える。
「根拠をいえ」と古田捕手はよく言われたというが、野村監督自身も「データの根拠」を追いかけていたように思える。

データ的には高い確率であっても、100%ではない。
残りの数パーセントのことも、野村監督は考えていただろう。
そしてその確率の低い策を、どこで使えば可能性を高めることができるかを考えていたように思える。
打者への攻めであれば、あえて得意なコースに投げさせてみる。
投手を攻めるのであれば、勝負球を捨てていくが、この場面だけはというところで、その球に狙いを絞る。
データ的には間違いになる攻めだ。
しかし策としては裏をかく格好になる。
本来データとは数値からされたものだが、野村監督のデータには血が通っているように感じられた。

人は考えに行き詰まると、マイナス思考に陥りやすい。
データはそうならないための、準備として使う。
プレー中に感性を働かせる邪魔をしないために、データは頭の整理をする材料となっていた。

数字は嘘をつかないという。
だから信じるのではなく、なぜその数字が出たのか?理由まで探ることで、血が通い伝わりやすいものに変化していく。
少なくとも、野村監督が作り上げてきたデータは、確率が高いものを選ぶものではなかったはずだ。
そうではなく、低い確率としてデータ上は出ていても、それを高めるために感性と頭を使ったのだと私は勝手に考えている。
難しいようだが、実はいろいろなデータをかき集めるより、こちらの方が素人にはわかりやすいし、面白い。
データを根拠にするのではなく、説得力のある根拠をデータから見つけ出していく。
素人にもわかるのだから、プロの選手ならより理解しやすかっただろう。
ID野球と言葉になると難しいが、その中身は野村監督がかみ砕いているために、シンプルになっている。
若い選手が躍動したことで、90年代のスワローズは人気チームだった。
もちろん選手に魅力は否定しないが、野村野球は野球経験者でなくても、女性でもわかる技術論ではなく、組織で戦う戦略がメインになっていたからではないだろうか?
翌日のメディアには、すべてではなくてもその答えが出ている。

まるでミステリー小説のようだ。
野村監督は、ミステリー小説同様、いろいろな登場人物を自分の分身として配置し、勝利のための伏線を張り、心理的な揺さぶりをかけていく。
それはセオリー通りの時もあれば、どんでん返しのように裏をかくこともある。
そこに自らは欠点といっていた人間ドラマが絡む。
最後には、登場する謎解きをする探偵は、野村監督自身だ。

力と力の勝負も野球にはある。
それもひとつの魅力であることは間違いない。
しかし野村監督は、謎解きというエッセンスを加え、戦力的には劣るチームを勝利へ導く型を好んだ。
データを根拠にすれば、謎は生まれない。
なぜこういう結果がデータとして残るのかを探ることで、謎は生まれてくる。
そこに情が絡むことで、人間ドラマも生まれてくる。

選手、コーチとして野村監督に使えた池山現スワローズ二軍監督は、「詩人のようだ」とインタビューで答えていたが、どちらかといえば小説家だろう。
野球を題材とし、なぜ?なのかということを紐解くためにデータが必要とされる。
データありきではなく、疑問を解消しそれを選手やファンへ伝えるために利用した。
ID野球という名の、ミステリー小説を書き続けた作家だった。
その中でも、もっとも完成度の高いベストセラー小説となったのが、魅力的なキャラクターがそろった90年代のスワローズだったように、私には思える。


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