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想い出の選手たち~宮本慎也~



宮本がショートの守備位置に付く。
試合開始からそこに立つのはいつ以来か。
時間の流れが早くなった最近では、もう懐かしいという言葉が合うほどに経ってしまったように思える。
ただ投手が一球目を投げるとき、その低い姿勢をとる姿を見ると、神宮球場の人工芝の上に宮本は馴染んでいった。
やはり宮本はショートなのだ。

どれだけのプレッシャーを受けて、池山の後釜として宮本はショートに入ったことだろう。
長打力を持ち、華やかさのある大型ショートだった池山。
堅実で高い守備力は、レギュラーになる前の守備固めでも見せていた。
ただ打撃は体型からわかる通り非力。
宮本が打席へ入ると、まるで投手の打順のように外野手が前へ来た。
それでもなかなか宮本の打球は、その頭上を越えていくことはなかった。
8番ショート。
ここから抜け出すことはなく、やがていつしかまた守備固めに戻っていく。
引退時の好打者宮本の現実を想像出来た人はいないだろう。

しかし宮本はチームになくてはならない存在になっていった。
90年代スワローズに強かった時代、人気選手も多かったが、そこに埋没するどころか存在感を増していく。
横に滑るようなフットワーク、ボールを吸い込むようなグラブさばき、狂わないスローイング。
宮本の守備はひとつを見れば小さなものでも、川の土手にその流れと連れ添うように咲く花の連のようだった。
どんな風にも負けず、川の氾濫に巻き込まれてもまた咲き、当然のように川の美しさを演出していく、そんな強さを感じた。
その強さを作ったのは、宮本の心なのだろう。
プレーぶりは常に冷静だったが、ときに心が上回り、美しいほど華麗な姿を崩すことがあった。

宮本のプレーの中で印象に残っているのは、敗戦の中のものだ。
2001年優勝争いの中でのジャイアンツ戦。
キャップの鍔を赤くした特別仕様の神宮での試合、宮本は二遊間のゴロをさばいた後、体勢は完全に崩れた。
そして送球後にはグラウンドにうつ伏せに倒れていた。
しかしその送球はゴロになって届きアウトになった。
また打撃では、2011年のカープ戦。
雨の中での試合だった。
サファテが投じるすべての球に宮本は喰らいついていった。
引き付けて右へおっつけるプロで身につけた高い技術力のあるフォームも、本来持ちときに見せた長打を狙う引っ張りのスタイルでもない。
そのときの宮本のフォームは崩れ、ただただ勝利のためにバットを振っていた。
結果は3-2からサードゴロで最後の打者。
負けず嫌いで築いたであろう技術だったが、宮本を支えていたのはそれ以上に“気合と根性”だったのかもしれない。

宮本の守り、そして打撃というのは常に勝利のためにある。
結果的にそれをファンが喜んでいただけなのだろう。
しかしそのプレーを見せるのは今年が最後となった。

まるで野球の神様からのプレゼントかのように、試合は延長12回まで行われた。
真剣にプレーはしていたことは確かだ。
ただ以前の宮本とは違っているように見える。
それは試合後のスピーチで語った「野球を楽しめるようになった」という言葉通りのものなのだろう。
今のスワローズで宮本の技術を抜く選手はいない。
プロが実力の世界である以上、宮本にはプレーでやめる理由はなかったはずだ。
しかし宮本の背骨である“気合と根性”それを起こす心のエネルギーが切れてしまったように思える。
もし引退の理由があるとしたら、それなのかもしれない。

負けず嫌いだという宮本を表すように、本人には涙のない引退試合そしてセレモニーとなった。
涙を流す後輩、神宮のグラウンド、スタンドを埋めるファン。
視線をにじませることなく、宮本ははっきりと見て記憶したことだろう。

「2番ショート宮本」
雨に濡れてもにじまないスコアボード。
ファンが見たその文字は滲む涙に歪んでいたかもしれない。
しかし宮本にははっきり見えていたはずだ。
自分が心地よくいられたショートのポジションから、自分の名前がはっきりと。

宮本引退でスワローズが失うもの

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